お気に入りブランド登録Mobile

ENGLISH



最高の贅沢を日常に

私が、40CARATS&525のプランを思いついたのは、かれこれ3、4年程前のことになる。当時、私はTAKEO KIKUCHIの仕事に追われていたが、自分が年を重ねるにしたがって、自分の名を冠したTAKEO KIKUCHIが、菊池武夫という実像と徐々にズレてしまい、そのギャップに苦しみだしていた。ブランドが大きくなり、売り上げが好調になればなるほど、私は仕事とプレッシャーに追い込まれていた。仕事は仕事とどこかで割り切れば、それほど悩む必要などないのだが、私の面倒な性格は、それを良しとはしなかった。長年培った経験と引き出しで、仕事は続けることはできるが、私にとって洋服は、その時々、時代時代に共感する美意識や感性表現する舞台であり、私自身の投影でもあった。MDとそれらが両輪となって駆動する私のブランドビジネスは、いってみれば安定はしているけれど本来の走りとは違う、片輪走行のようなものだったわけだ。なにより若者に支持されているTAKEO KIKUCHIには、60を迎えていた私が袖を通すべき、服がほとんどなかったのである。自分でディレクションしているのに、自分が着れる服がないなんてあまりにも寂しい。そんな想いに囚われながら、漠然と過ごしていたときに、信國太志というひとりの才能に出会えたことは、私にとってとても幸運な事件だったといえるだろう。彼と出会って、10分もしないうちに私は、この若者なら私が手塩をかけて大切に作り上げたTAKEO KIKUCHIを安心して任せることができると直感していた。

 

これで、やっと今の自分らしい次のステージへ移れる。頭の中で温めていた構想を遂に実現することができる。そんな喜びと想いから05年スタートさせたのが、40CARATS&525だった。40CARATS&525の最大のテーマは、『最高の贅沢を日常に』ということだ。それは長年ファッションビジネスに携わり、本物の良いモノを人より沢山見て、触れて、袖を通してきたと自負する私が現在の等身大の自分を裏切らないモノを作り、自分自身が本音で欲しいと思えるものや、モノ作りに共感できるアイテムを揃えたセレクトショップを実現することだ。それは、同時に、私と同じように年を重ねてきた40代以上の男達を仮想ターゲットに、彼らが興奮し、共感・共鳴できるブランドとショップを立ち上げることと同意でもあった。40CARATS&525で私は意図的に「伝統」「流行」「日常」それぞれ価値観の異なる視点で、モノ作りとバイイングを自身で行っている。それは、私の人生のなかでは、それらは相容れないものではなく、すべてが欠かせないもので等価の価値あるものだからだ。しかし、それらバラバラなものをひとつの世界観として見せるのは、大きなチームで最初から行うのは非常に難しい。なぜなら、ひとつの明確な意志と趣味のもと、それらを吟味しなければ、ただの寄せ集めになってしまう危険があるからだ。40CARATS&525では、その核となる役割を私自身が担うことで、この課題をクリアした。

 

ヨーロッパへ行くと、時折、店主の確固たる美意識、目利きによって独自の世界観を実現して顧客から支持されているセレクトショップと遭遇することがあるが40CARATS&525は、規模やオリジナルとセレクトの融合ということを別にすれば、その意味では目利きを自負する、モノ作りのプロである私自身が店主を努める大きなセレクトショップのようなものとたとえられるかもしれない。私が、この21世紀の"菊池洋品店"でこだわるのは「異端」「ルーツ」「クラシックとモダンの共存」「上質の日常」「本物志向」といったことだ。それら、すべてを『最高の贅沢を日常に』という大テーマに集約させたのが、つまり40CARATS&525の40CARATSとは、40カラットのダイヤ、つまりめったに出会えない本物輝きという意味と、輝ける40代のダブルミーニング。また、40CARATS&525は、私の誕生日を一種の語呂合わせ的にその響きの良さからつけたものだ。あえて意訳すれば、菊池武夫がクリエーションする、輝ける40代のためのプロジェクトということになるだろうか

 

 

閉じる

モバイルサイトはこちら

http://w.world.co.jp/40ct525/